あい──
それは、私たちが知っている「感情としての愛」ではありません。
万物がそっと向かっていく“ひとつの点”。
いまの地球のことばで呼ぶなら、
仕方なく、ただそう名づけているだけのもの。
からだに帰ると、あいへ向かう。
散らばっていた揺らぎが、
ひとつの旋律に戻っていくその一瞬、
美は静かに立ち上がります。
世界はいま、
光の速さで押し寄せる「情報」と、
追いつけない「心」と、
ばらばらに散っていく「呼吸」で満ちています。
一人ひとりの「自分らしさ」は尊く、
その音色は、本来は宇宙のことばそのものなのに──
重心を持たないまま集まれば、
ただの“雑音”になってしまう。
自分の好きな音を並べただけでは、
音楽にはならないのです。
本当の美は、
同じ北極星をめざして そっと歩み寄るとき、
はじめて姿を見せる。
身体の中心で、ひそかに、でも確かに生まれるあの気配。
言葉になる前の透明な波。
まだ行き先を知らない“始まりの形”。
ここは、
その揺らぎが方向を得て、
美へと変わっていく場所です。
学問でも、宗教でもなく、
ただ身体と宇宙を同じ呼吸に戻すための──
「身体で読むアカデミア」
長いあいだ離れてしまった身体と科学を、
もう一度、あいの方向へそろえてゆく。
はじめましての人も、
どこかでずっと待っていた人も。
ようこそ、Vector=Love へ。